タイトル_郷土の偉人

2年連続
金賞受賞の
酒蔵を捜索せよ!

最も歴史ある品評会で2年連続金賞を受賞し、酒好き達を唸らせる日本酒を造っている蔵元があると聞いて、さっそく2羽は捜索に向かったのである!

1
想いと技術、全てを注いで磨かれた大吟醸「東の麓」
  • 「ふわぁ〜! 酒蔵って感じの建物だねぇ。頑固な蔵人(くらびと)さんが出てきそう」
  • 「そう思うだろ? ところが、この東の麓酒造さんの蔵人達は若い人が多いんだ!」
  • 「え! 2年連続で金賞を取った蔵元さんなのに?」
  • 「侮るなかれ!! 彼らの情熱と探究心、この大吟醸『東の麓』を一口味わえばわかるぜ!」

 日本酒で「金賞受賞」というラベルをご覧になったことはあるだろうか。
 出品酒は一般に多く出回る普通酒と違い、格段に作業工程が多く、その作業自体もコンマ1秒、0.1度の管理を必要とする非常に神経を使う酒造りなのだ!
 それもそのはず、「全国新酒鑑評会」に出品するということは酒の評価のみならず、酒造りに携わる杜氏・蔵人達の全プライドをかけた、格闘技ならばK-1にも匹敵する闘いだからだ。
 製造部部長の新藤さんの「うちの大吟醸『東の麓』は凛とした一本筋の通った女性『オードリー・ヘップバーン』なんですよ」という言葉通り、すっきりとした味わいながらしっかりと酒を感じられる、南陽らしい秘めた熱さを持つ酒だ!
 その味わいと情熱に脱帽★

白壁の美しい店構え。
蔵元の目印の杉玉が軒先に提げてある。
出品酒用の麹造りに使われる麹蓋(こうじぶた)。
3日3晩寝ずの番をしながら蔵人達が麹を造る。
きれいで力強さも感じるお酒……まさしく「オードリー・ヘップバーン」!
2
金賞だけじゃない!
  • 「コラコラ、日本酒ってのはそんなにゴクゴク飲むもんじゃないぞ」
  • 「どれも美味しくってぇ〜、ほらほらベジも飲んで飲んで〜」
  • (酒が入るとますます話を聞かなくなるな……)

 12月頃には絞りたての生酒「あらばしり」を初めとして、純米大吟醸「テツ」(龍×4)、秋には絶妙に熟成された特別純米酒「東の麓・ひやおろし」と純米吟醸酒「槽の舞・秋あがり」、女性に人気の「んめ酒」(梅酒)まで、両手でも足りないほどオススメしたいお酒がある東の麓酒造だが、捜索に協力してくれた新藤さんのお勧めはこの時期にしか飲めない「東の麓・ひやおろし」と、純米吟醸酒「槽の舞(フネノマイ)」だ★

 特に「槽の舞」は山形オリジナル酒造米「出羽燦々」を使用した全てが地場産の日本酒で、新藤さんイチオシだという。
 期間限定だけあって売り切れ即終了! 南陽のんまい市場「駅の駅なんよう」でも入手可能だという情報をGETした。気になったあなたは即赤湯駅南陽市総合観光物産センター(サーマルプラザ)へGO★

左から2本目が大吟醸「東の麓」
右端が特別純米酒「東の麓・ひやおろし」。
東の麓酒造さんで直接購入することも出来る。
普通酒を貯蔵しておく巨大なタンク。時期によっては数万リットルもの酒が大切に保管されている。
季節ごとに飲む酒を変えるってのも、通っぽくていいな
3
宮内の酒蔵・蔵人であり続ける
  • 「すごい酒蔵ってことは判っただろ?」
  • 「うん! でも気になったのは、東の麓酒造さんがある場所って町なかなんだよね〜」
  • 「もちろんそれにも理由があるんだ!」

創業以前から南陽・宮内地区で歴史を綴ってきた東の麓酒造。その始まりは、なんと江戸時代まで遡る。
 在郷商人より酒造部門を譲り受け、豊かな清水・寒暖差の厳しい気候・稲作の盛んな土地柄と日本酒に適した恵まれた環境で、東の麓は造り続けられてきたのだ!
 ただ都市化が進む中でより良い環境を求めて酒造メーカーが移転する中、東の麓酒造は宮内から移転するつもりは全くないと言う。その理由は水・気候・米、だけでなく「人」にもあるらしい。
 新藤さんは言う、「杜氏や蔵人の多くはこの南陽で兼業農家なんです。私も含め農家は常に主体性を持って経営をする立場にあります。その姿勢がうちの酒造りには重要なんです」
 2年連続金賞受賞以前には苦難の時期もあった。その時あきらめることなく蔵人の一人一人が悩み考え試行錯誤した姿勢こそが、東の麓酒造にとって大きな財産なのだ★

酒の仕込が始まる前に行う「蔵洗い」
蔵の中全てを洗い流す、
重労働な作業だが手は抜かない。
ラベルも一本一本手貼りしていた。
宮内にいる理由が素材だけじゃなく「人」にもあるって素敵だね!
  • 「すごいお酒は美味しいし、造る人も格好いいし、言うことないね〜……」
  • 「ああ、これからは東の麓酒造のお酒と合う料理を研究するって新藤さんが言ってたから、ますます楽しみだな!」
  • 「ウフフ〜芋煮に合うのは間違いないよ〜、ヒック……」
  • 「そうだな、まさしく南陽ブランド! さっそく報告に行くぞ! ……って」
  • 「…………グー……」
  • 「だから飲みすぎるなって言ったのに。……まあこんなに美味かったら仕方ないか」
東の麓酒造有限会社
本当に町なかに「東の麓酒造」さんはあります。
お風呂かと思うぐらい大きな和釜。
これで精製された酒米を大きな蒸篭を乗せて蒸します。
右から、日本酒の酒米として有名な山田錦(玄米)・山田錦(35%精米)・山形独自の酒米出羽燦々(玄米)・出羽燦々(35%精米)
酒蔵内部。ほのかに酒の香りが漂う。
うっかり寝ちゃったけど、
これからもう一飲みするぞ〜★

捜索完了!!
東の麓酒造有限会社
住所:〒992-0472山形県南陽市宮内2557
TEL:0238-47-5111 FAX:0238-47-2013
※蔵見学受付中。まずはお電話を☆(担当:高橋・新藤)
アクセス:
 フラワー長井線宮内駅より徒歩7分
 米沢南陽道路南陽高畠ICより車で15分
ホームページ:http://www3.omn.ne.jp/~yamaei/
■2011年10月取材
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